海のまち・大船渡に来て、陸から海を見ているだけでは物足りない!そんな方には海に出て大船渡の景色を楽しむことをおすすめします。
ここでは、碁石海岸の島々を爽快に駆け巡る小型遊覧船「穴通船」についてご紹介します。
碁石海岸といえば穴通磯
大船渡の景勝地といえば、真っ先にその名が挙がるのが末崎町にある碁石海岸。半島部の東南端約6kmにわたる海岸線で、国の名勝・天然記念物に指定されているほか、三陸ジオパークのジオサイトや「みちのく潮風トレイル」のコースにもなっています。
碁石海岸にも様々な見どころがありますが、最も有名な名所が穴通磯(あなとおしいそ)です。3つの洞門を持った、海に浮かぶ巨大な岩の写真やポスターを目にしたことのある方も県内では多いと思います。
その穴通磯は、通常碁石海岸を通る県道から分かれた道の先にある駐車場で車を降り、遊歩道を下って5分ほどで着く展望台から見降ろすように眺めるしかないのですが、間近で穴通磯の迫力ある姿を楽しめるばかりか、洞門をくぐり抜けることができるのです。
穴通船とは
それを叶えてくれるのが、碁石海岸遊覧船、通称『穴通船』です。
遊覧船という名がついていますが、何十人も乗るような大きな船ではなく、定員が数名の小型船舶。それだけに、地を這うような感覚で水上を縦横無尽に駆け巡るスピード感や爽快感は、決して大型船では味わえないものです。
穴通船の乗り場は碁石浜という場所にあります。ちなみに、この浜にある石が囲碁に使う碁石のように丸いことから、碁石浜という名がついています。ちなみに国立公園ですので、石の持ち帰りは厳禁です。
運行は2名以上となります。予約なしでも乗れますが、海が時化ている場合には運休となるので、あらかじめ状況を確認するのが確実です。
さっそく乗船
乗船前に2,000円(小学生1,000円)也を払い、ライフジャケットを着て出発です。
碁石浜を出て陸地を左手に見ながら、末崎半島を北に回り込むようにして穴通磯を目指します。通常であれば、遊歩道を歩いて眺める島や岩を、縫うようにして船は駆け抜けます。
海の状況にもよりますが、水しぶきがかかる場合があります。ある程度濡れることを想定した服装が望ましいほか、当然海水なので、濡れて困るものは持ち込まないようにしましょう。
出航から15分ほどで、穴通磯に到着します。ここからが船頭さんの腕の見せ所なのですが、躊躇せずに一つの洞門目がけて船を走らせ、自然が作ったトンネルを抜群のコントロールでくぐり抜けてくれます。
穴通礒を通ったところで折り返しです。
波の状態が良ければ、帰りには雷鳴のような音が鳴り響く「雷岩」のある、乱曝谷に寄ります。低音でゴロゴロと雷のような音の鳴る仕組みは、波が岩の穴に入り込んで打ちつけるためですが、目の前でその音を聞くのは迫力満点です。
「残したい日本の音風景100選」にも選ばれた雷岩は、東日本大震災後に音が鳴らなくなった時期もありましたが、今は回復して以前のような轟音を体験することができます。
乱曝谷を後にして、碁石埼灯台や展望台のある碁石岬を過ぎれば、間もなく終点の碁石浜に戻ってきます。
所要時間は全行程で40分程度となっています。船が小さい分、波の影響を受けやすいので、乗り物酔いしやすい方はあらかじめ酔い止めを飲んでおくとよいでしょう。
ちなみに、船頭さん方は浜仕事もしているので船に乗れる時期は限られますが、おすすめはやっぱり、波しぶきも心地よい夏の時期です。
おわりに
碁石海岸で体験できる穴通船についてご紹介しました。
海岸線が複雑に入り組んだリアス式海岸を代表する碁石海岸で、極上のスリルと爽快感を味わってみませんか?