ゆべしやまんじゅうなど、伝統的な和菓子店として広く知られる「御菓子司 壷屋田耕(つぼやたこう)」。和菓子専門のようなイメージがあるのではないかと思いきや、洋菓子にも力を入れています。ここでは、そんな名店壷屋田耕の魅力とおすすめ商品などをご紹介します。
こんなお店
創業は江戸時代で、徳川家の御用達だったという東京の老舗・壷屋總本店で修業を積み、唯一のれん分けを許された先代が、大船渡に店を構えたのが昭和39年のこと。以来、50年以上にわたって老舗の味を守りつつ新たな境地を切り拓いてきた壷屋田耕は、現在2代目を中心に菓子作りを続けています。ちなみに店名の「田耕」は、先代の名前に由来するようです。
店舗は猪川町の前田地区にあり、人通りの多い県道に面していて、場所は分かりやすいので建物2階に掛かる看板を頼りに探せば迷うことはないはず。国道もすぐそばにある市街地なので、お店には車がひっきりなしにやって来ます。
外観は伝統ある和テイストの風格が漂う店構えで、瓦屋根の自宅兼店舗となっています。
味のあるのれんをくぐって中に入ると、やはり和風の落ち着いた店内には、ショーケースや棚に所狭しと並ぶ数々のお菓子たち。お目当ての商品があっても、目移りは必至です。
おすすめの菓子
壷ゆべし(くるみ)
壷屋の代名詞とも言うべき逸品。上新粉を柔らかく練ってあり、他にないほどのねっとり感がたまりません。ここでしか食べられないゆべしの人気は根強く、市外から買いに訪れる客も多数です。
おすすめのくるみの他、ごまや柚子、ニッキなど種類も豊富で、一本ものが売れ筋ですが、食べやすい大きさにした「一口壷ゆべし」もあります。一口壷ゆべし5種類がセットになった商品もあるので、お試ししたいのであれば、こちらをどうぞ。
しゅーろーる
シュー生地に包まれたロールケーキで、和菓子専門だった店にパティシエとしても経験を積んだ2代目が新風を吹き込んだ、絶品スイーツ。今では壷屋田耕の定番商品とも言え、若い人を中心に贈答やお土産にも人気があります。
しっとり焼いたシュー皮に包まれた、ふわふわのカステラ生地に濃厚なカスタードクリームがよく合っており、大船渡スイーツグランプリの王座に輝いたのも頷けます。
スタンダードなカスタードのほか、抹茶・小倉クリーム、コーヒー、チョコ味があり、どれも捨てがたいのですが、初めてであればカスタードを、そうでなければ抹茶・小倉クリームをおすすめします。
冷凍販売もしているので、好きなタイミングでできたてのおいしさを味わえます。
ぷよぷよおもち
生クリーム入りの大福で、分かりやすく一言でいえば、「喜久福」というところでしょうか。サイズも、おおむね喜久福と同じぐらいではないかと。冷凍で販売しているので、食べたい1時間ほど前に解凍しておく必要があります。
生地のおもちは、薄いのに思いのほか歯ごたえがあって、心地良い食感です。中にはあんこが入っており、さらにその中にクリームが入っています。味は二種類で、通常の生クリームと抹茶クリーム。定番の生クリーム味は、あんこのすっきりした甘さにコクが加わり、奥わい深いです。抹茶クリームの方は、抹茶の風味を感じられるものの、味のハーモニーの中で主張することはないので、たとえ抹茶が苦手な人でもペロリといけそうです。
どちらのおいしさも甲乙つけがたく、オススメを選べませんが、どちらも一個では満足できないおいしさで、ついもう一個食べたくなってしまいます。ということで食べ比べてみるのが正解かと。そしてお茶があればなおよし、夏場は半解凍で食べるとまた違う食感で、新たな魅力が発見できますよ。
このほかに・・なんと、特製のクリスマスケーキも作っています。壷屋田耕のケーキが食べられるのは、一年のうちこの時期だけ。数量限定なので早目の予約が必要です。和菓子も作るパティシエなのか、ケーキも作れる和菓子職人なのか、2代目ご主人のすごさが垣間見えます。
まとめ
・「壷ゆべし」はこの店ならではの味わい。是非ご賞味を。
・洋菓子なら大船渡スイーツグランプリ王者の「しゅーろーる」がおすすめ。
・レアな特製クリスマスケーキは数量限定。特別な日には特別な一品をどうぞ。
基本情報
住所:猪川町字前田1-5
電話番号:0192-26-2289
営業時間:8:30~18:00
定休日:なし(元旦のみ休業)
駐車場:あり