大船渡にはホテルや民宿などの宿泊施設が多くありますが、観光客に人気が高いのは「大船渡温泉」を置いてほかにないでしょう。大船渡湾を眼下に望む絶景の温泉、味もボリュームも文句なしの海鮮料理。ここでは、大船渡温泉の魅力に迫ります。
こんなところ
大船渡温泉は国道45号沿いの、大船渡湾を見下ろす高台の一等地に位置し、BRT丸森駅に隣接するほか、三陸道の大船渡碁石海岸ICすぐそばと、アクセスの良さは抜群です。
もともと碁石海岸で民宿「海楽荘」を経営していた社長が、東日本大震災後の困難にもめげず、平成26年に開業を実現させました。海楽荘も、太平洋の絶景と豪華な海鮮料理で有名だった民宿です。それをさらにスケールアップさせた施設が大船渡温泉といえます。
客室は69室で、160人収容できる宴会場もあるため、宿泊のほか日帰りの宴会にも多く利用されています。
中に入ると、フロントから広いロビーが海側に向かって伸びており、正面の奥一面に張られたガラスの向こうは大船渡湾。すでにこの時点で太平洋の眺望に圧倒されます。
温泉地活性化のために行われている「温泉総選挙」を主催する「旅して日本プロジェクト」が行った「温泉宿・ホテル総選挙2021」絶景部門で第1位に選出されました。このほか、リクルートの宿泊施設予約サイト「じゃらん」でも、「泊まって良かった宿大賞(夕食)」をはじめ、受賞は多数。利用者の評価の高さが伺えます。
温泉施設
いずれも大船渡湾と太平洋を一望できる露天風呂と内湯の大浴場のほか、薬湯もあります。ナトリウム・カルシウム塩化物泉の天然温泉で、源泉が19.1℃と低いため、地元木材を使い薪ボイラーで沸かしています。PHは8.4の弱アルカリ性です。
日帰り入浴
・入浴料
大人(12歳以上)480円
中人(6歳以上12歳未満)170円
小人(6歳未満)80円
・営業時間
11:00 〜 14:30(館内利用15:00まで)
館内施設
・ロビー
フロント隣接となっており、大船渡湾の絶景が楽しめます。寝転べる広さの小上がり席で休憩できます。
・売店
飲食物やお土産品のほか、特製のサンマみりん干しや塩蔵わかめなど、ここでしか手に入らない地物海産物が並びます。湯上りには、県産の牛乳を使ったソフトクリームもおすすめです、
・足湯
敷地内にあり、無料で利用できます。
・宴会場
最大160人収容の宴会場は、椅子席なので高齢者でも利用しやすいです。
・コインランドリー
長期宿泊者用に用意しており、周辺の徒歩圏内にコンビニ・商店等の施設がほぼない中、重宝します。
・屋上
館内施設というわけではありませんが、屋上から直接望む海の景色も素晴らしいものがあります。早朝には日の出、夜には漁火が見えることもあり、星空とのコントラストを楽しむなど、様々な絶景のシチュエーションに出会えます。
料理
絶景と並ぶ大船渡温泉最大の魅力は、目の前に広がる三陸の海の幸メインの海鮮料理です。社長は漁師でホタテやワカメの養殖も行っており、食材の新鮮さも折り紙付きです。その上、料理はボリュームがあり、一人前とは思えないほどの量がお膳に乗せられます。
さらに、民宿 海楽荘時代からの名物料理である「マグロのかぶと煮」も健在で、トロトロに煮込まれたコラーゲンたっぷりの身はなんとも言えないおいしさです。
周辺施設
・碁石海岸
車で15分足らずの距離に、大船渡随一の観光地である碁石海岸があります。奇岩・穴通磯をはじめ、雷岩や碁石埼灯台などの見どころがあり、自然体験プログラムやみちのく潮風トレイルといったアクティビティも充実しています。
・キャッセン大船渡
東日本大震災後の大船渡駅周辺に整備された、ちょっと大船渡離れしたおしゃれな佇まいの区画です。約30のテナントが入り、「モール&パティオ」や「フードヴィレッジ」といったエリアに分かれ、買い物や食事が楽しめます。
・大船渡市魚市場
世界有数の三陸漁場から水揚げされた魚介が豊富に集まり、見学もできます。朝7時半から営業し、新鮮な海鮮料理が自慢の「れすとらん海」も併設。
まとめ
眺望と海鮮料理でとにかく人気の温泉宿なのですが、大船渡温泉の従業員は県観光協会の観光業務優良従事者表彰を受けています。これは、立地が良いとか料理が良いとかいうだけでなく、熱意ある優秀なスタッフに支えられている証拠です。
開業時、スタッフが皆素人だったところから始めたそうで、現在の地位を築くには並々ならぬ苦労があったことかと思います。コロナ禍が続きますが、宿泊施設の地元代表とも言える大船渡温泉にはこれからも大船渡を盛り上げる役割を期待しています。
大船渡温泉のおすすめポイント
・言うことなしの絶景風呂
・自慢のとれたて海鮮料理がすごい!
・スタッフの応対が親切丁寧